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レットデータブック~絶滅の恐れのある野生生物植物編~

レットデータブックとは絶滅のおそれのある野生生物の情報をとりまとめた本のことで
国際自然保護連合(IUCN)という団体が、1966年に初めて発行しました。
この本は絶滅のおそれのある野生生物や植物、その生息状況が解説されています。
レッドという言葉は、例えばレッドカードやレッドゾーンなどのように、危険なというイメージを連想させます。

今年群馬県絶滅の恐れのある野生生物植物編の2012改訂版が刊行されました。

今日はそんな本に記載されている2種を撮影してきました。
オオミヤマカタバミ 群馬県では絶滅危惧種Ⅱ類
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絶滅危惧I類とはごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種のことで、絶滅危惧II類とは近い将来における野生での絶滅の危険性が高いものを言います。
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ヒナスミレと一緒に咲いていました。

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花が終わり葉だけになったオオミヤマカタバミ、普通のカタバミの10倍はあるかもしてません。
 

こちらはイブキスミレ 群馬県では準絶滅危惧種
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準絶滅危惧種とは現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種のことです。

a-ibuki 225
昨年までは林だった場所ですが伐採されてしまい今は原っぱになってしまいました。
このように環境の変化で絶滅していく種がたくさんあります。
路傍の草花、なかなか保護の対象にならないのが現状です。

群馬県において植物の県内産在来種は確認されている種で2555種です。
そのうち633種がこの群馬県レットデータブックに記載されています。

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2012/04/24 22:34 | 自然保護指導活動COMMENT(2)TRACKBACK(1)  TOP

特定外来生物~オオハンゴンソウ~

先日、群馬県自然保護指導員の集まりで特定外来生物のレクチャーをしていただきました。
動物ではアライグマ、魚ではバスなどが有名ですが植物もそんな日本の生態系に悪影響を及ぼす種がたくさんあるのに驚きました。
身近にあるこんなキク科の花も特定外来生物なんですね。
在来種の保存のために草刈をしていたらこのオオハンゴンソウは刈り取ってください。綺麗なんですが!

オオハンゴンソウ(大反魂草)北アメリカ原産
キク科オオハンゴンソウ属の多年草。
最近は道路沿いに夏たくさん咲いているのを見かけます、誰かが植えたように見た目はとても綺麗なのですが。
実は外来生物法により特定外来生物(第二次指定種)に指定されており、許可なく栽培・保管・運搬・輸入・譲渡しを行うことは禁止されている植物なんです。
a-2006年7月23日0000

高さは0.5~3m程度にまでなる。温帯から中部地方以北の寒冷な土地に分布しています。
路傍、荒地、畑地、湿原、河川敷などに生育していて特に湿った場所では群生になってしまうようです。
園芸種のように綺麗な花が咲きますので、中之条でもこの花をわざわざ刈り取らないで残しておく人も多いです。

日光国立公園の戦場ヶ原では、毎年この花の駆除のニュースが流れています。
寒さや湿地に強く盛んに繁殖するため、ホイヌコリヤナギ、オノエヤナギなどの低木までもをおしのけて繁殖しています。この植物のために在来種の減少が危惧されています。根絶は不可能といわれています。

予備軍とはいえませんが近年この青い花も野生化しつつありますね。
寒さに強く春先の貴重な園芸種ですね。
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ムスカリ
ムスカリとは、ユリ科(分類体系によりヒアシンス科)ムスカリ属 (Muscari)の植物の総称です。
日本には30数年前ごろから園芸種として市場登場して現在に至っています。
原産は西アジアや地中海だそうです、日本の畦も大分国際化してきたようです。
ムスカリは特定外来生物ではありませんが小さな予備軍なのかも知れません、何百年たてば
畑のオオイヌノフグリのように雑草扱いになってしまうのでしょうか。

2012/04/22 17:37 | 自然保護指導活動COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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